仮想通貨交換業の2つの業界団体が統合し、自主規制を強化する見通しとなったことが22日、分かった。

新団体は、金融庁に登録する仮想通貨交換業者16社でスタートする方針。安全管理体制などの自主的なルールを策定し、交換業者大手コインチェック(東京)から巨額の仮想通貨が流出したことで失われた信頼の早期回復を目指す。

 統合するのは、マネーパートナーズやテックビューロなど多くの交換業者が加盟する日本仮想通貨事業者協会(JCBA)と交換業者大手のビットフライヤーが主導する日本ブロックチェーン協会(JBA)。

JCBAの奥山泰全会長は22日、東京都内で記者団に「登録されている交換業者で協議している。(新団体は)一刻も早く作りたい」と強調。JBAの加納裕三代表理事は「自主規制を高め、業界の信頼回復を図りたい」と語った。

来週にも統合で合意する見込みで、16社で法的な裏付けを持った新団体設立を目指す。新団体は安全管理体制のほか、顧客資産の保護やインサイダー取引などについて業界の自主規制ルールを整備する。昨年4月に改正資金決済法が施行されてから、金融庁はJCBA、JBAの両団体に統合を促していた。

自主規制団体設立は交換業者の利用者にとっても追い風となる。ずさんな管理体制で金融庁に登録を認められない交換業者は排除される可能性が高いからだ。

580億円相当の仮想通貨「NEM」が流出したコインチェックは、セキュリティー対策のずさんさが指摘された。新団体は今後、こうした問題を未然に防ぐため、顧客資産の保護に乗り出す仕組みを業界として整える。

新団体の設立で業界の健全性が確保され、取引などの安全性や透明性が向上すれば、利用者は安心して取引に参加できるようにもなる。

ただ、現在の仮想通貨は「通貨」としての役割はほとんどなく、値上がりを期待する投機目的の投資がほとんどだ。自主規制強化で価格が変動しなくなれば、利用者が減り、業界の衰退につながる恐れもある。

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