アメリカ政府で金融規制を担当し、現在はマサチューセッツ工科大学のブロックチェーン研究者兼上席講師であるゲーリー・ゲンスラー氏は、アルトコインのイーサリアム(ETH)とリップル(XRP)が、未登録証券と見なされる可能性が高いと考えているようだ。

ゲンスラー氏はゴールドマン・サックスに在籍した後、オバマ政権で金融規制の最高責任者の1人となり、また16年の大統領選ではヒラリー・クリントンの財政責任者を務めた人物。

同氏は、ビットコインはICOで発行されておらず、開発者の分散型ネットワークがあるという事実により、証券として分類されないと述べている。
一方で、イーサリアムやリップルについては、「両者、特にリップルについて、非準拠の証券であるという有力な根拠がある」と主張する。

発行済みのイーサリアムは、4月22日時点で650億ドルほど、リップルは約350億ドルにもなる。もしこれが証券と定義されると、SECに正式登録された取引所しか取り扱いできなくなる。現在、両方の仮想通貨を扱っている取引所のほとんどが、米国では違法な取引となり、全体として仮想通貨の価格の下げ圧力になる恐れもでてきます。

ゲンスラー氏を含む多くの業界専門家は、仮想通貨の草分けであるビットコインは、当初からICOを通じて発行されたものでもなく、ソフトウエアは非集中型分散型のデベロッパー集団によって管理されているので、ライトコイン、モネロなどいくつかの仮想通貨とともに、証券として分類されないだろうと予測している。

ゲンスラー氏によると、イーサリアムはネットワークが機能する前に、運営元のイーサリアム財団の手で2014年に発行された。しかし、イーサリアムは最近非集中化する傾向にあり、新しいイーサリアムトークンはマイナー(採掘者)に譲り渡されていることなどから、証券として分類される窮地を脱がれる可能性があるという。グレーゾーンという訳だ。
一方、リップルは、極めて難しい立場にある。ゲンスラー氏によると、開発事業を管理しているのはRipple(会社)自体であり、リップルの大部分を保持し、ソフトウェアとトークンの価値を上げるため働いているからだ。

このような動きに対して、Rippleスポークスマンは23日、「リップルはその所有者に対して、Rippleの株式や利権を与えるのではなく、配当を支払うこともない。リップルはRipple社ができる以前から存在し、(会社が)なくなっても独立して存在する」と反論した。またイーサリアム財団は、「財団はイーサリアムの供給や発行もコントロールできる立場になく、イーサリアム保有量も全体の1%以下である」と、財団が独立していることを訴えている。

ニューヨーク・タイムズによれば、ゲンスラー氏は仮想通貨を1枚も所有していない。
彼は、ブロックチェーンにより従来の金融システムはいずれ変革されるが、その際は仮想通貨界でいくらかの調整が必要になると考えている。

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